【白浜王国宮殿内書物庫】
海浜は悩んでいた。
陽浜と優浜が旅に行けない理由はここでハッキリした。
それを伝えれば、さすがにあの2人も納得するしかないだろう。
国王が決めたことではなく、古くから伝わる言い伝えが残っていたのだから。
海(言えないよな…。桜桃ちゃんの命の保証がないかもしれないだなんて…ヽ(´Д`;)ノアゥ...)
この夜、部屋に乗り込んできた陽浜を、どうにか説得した海浜。(詳細は過去記事参照で!)
去って行った陽浜と入れ替わりで国王がやって来た。
海「…いつから聞いてたんですか?」
海浜は怪訝な表情で国王の方を見た。
永明「いや、、、陽たんが君の部屋から出てくるのが見えてな。それより…」
海「えぇ、見ましたよ。白浜王国の言い伝えの本」
永明「わ、ワタクシの本は…?」←ちょっと感想が聞きたいらしい(笑)
海「あぁ、見ましたよ。『ここが変だようちの国王』だよね?」
( ̄▽ ̄;)早速ご本人の前で間違えちゃいましたねー(笑)
永明「いや、『ここが分からぬ女心』だ」
海浜に変だと思われるのは、どうもプライドが許さないらしい^^;
海「あれは3ページ読んで閉じましたよ。この国の将来が心配になってきたから」
永明「…どういう意味だね?」
海「どうとでも取って下さいよ。それより!」
仕切り直しで海浜がダラダラした話をぶった切った。
海「何なんですか、あの言い伝えは!あれをそのまま受け止めたら、桜桃ちゃんの命の保証はないかもしれないってことですよね?」
永明「あ、まぁ、それは…」
ハッキリしない国王^^;
海「最初から分かってて桜桃ちゃんに言ったんですか?旅に出ろって」
永明「ワタクシもさすがにそこまで鬼ではない。だがしかし…」
海「僕は反対です!本当のことを知ったら、陽たんと優ちゃんだって反対するに決まってる!」
海浜は声を荒らげる。
永明「しかしだね。あの子たちがいないと黄金のタケノコは手に入らんのだよ」
海「…条件にありましたよね。『一国の王位を継承するもの』って」
永明「あぁ。そのとおりだが」
海「じゃあ、その条件に僕も当てはまります!旅には僕が行きます!」
海浜カッコイイ~(*゚▽゚ノノ゙☆パチパチ
永明「海くんの口から、そんな言葉が出るようになったんだね。ワタクシは嬉しいよ…」
海「真面目に聞いて下さい。桜桃ちゃんを旅に行かせるのは、僕は反対です!」
永明「とは言ってもだね…」
国王が困り果てていると、
??「心配ご無用!」
??「でしゅ!」
謎の声が2つ。
永明&海「桜桃ちゃん!」
桃「海おにーたん、ご心配感謝!」
桜「でしゅ!」
桃「でも、大丈夫!」
桜「でしゅ!」
桃「あたちたちが旅に出ましゅ!」
桜「でしゅよ!」
海「………」
永明「………」
海「でも、、、2人とも、もしかしたら生きて帰れないかもしれないんだよ?」
桃「問題ない」
桜「でしゅ!」
桃「あたちたちは、そんなにヤワじゃない」
桜「でしゅよ!」
桃「『とくしゅのうりょく』もありましゅし( ̄+ー ̄)」
桜「とくしゅのうりょくって何でしゅか?」
桃「それはパパに聞いて下しゃいでしゅ!」
海「………」
桃「おにーたん、とにかく、心配無用でしゅよ!」
桜「2人ならどうにかなりましゅ!」
海「………」
永明「海くん、どうする?」
海「ここまで根拠なき自信を持って語られたら、反対もできないですよ」
海浜は、みんなから視線を逸らした。
気が付けば、時間は流れている。
知らないうちに、人は成長している。
妹たちの成長を目の当たりにした海浜は、何とも言えない気持ちでいっぱいだった。
海「桜桃ちゃん、、、気を付けて行くんだよ。絶対無事で帰って来るんだよ!」
桜桃「あいっ(・ω・)ゞ」
永明「近いうちに、リーリー王子たちがやって来るだろう。それまでに、準備を完了させておかねばだな」
桜桃「あいっ(・ω・)ゞ」
桜桃ちゃんたちが、旅に出るまで、あと少し…。
上野竹林王国物語の本編は、いのぱんだ様のブログでお楽しみ下さい・:*+.(( °ω° ))/.:+
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